レイス「先生〜、先生〜」

レイス「ごほごほ…先生〜、来たんだから診てくれよ〜」
サブナック(以下サブ)「咳払いしなくても居るのはわかってますよ。煙草ですか?」
レイス「咳払いじゃねえよ!あと煙草のせいでもないっ」

サブ「じゃあ何で咳なんか」
レイ「風邪だ」
サブ「…イモータルって風邪引くんですね」
レイ「普通は引かないんだろうが、わざと引くようにしたんだろうな…あの野郎が」
サブ「まあ、患者は患者ですからね…はい口開けて」

サブ「あー炎症が起きてる、これは間違いなく風邪ですよ」
レイス「薬ない?」
サブ「風邪の特効薬はないと昔から言うんですよ、まだ確定はしてません!次は脈ですよ」
サブ「脈はかりますよ〜…うーん心音なし!見事な死体ですね」
レイス「…毎回やるとか律儀だね」

サブ「何か心当たりはありませんか?」
レイス「寝冷えだ、昨日はパンイチで寝ちまったからだな」
サブ「喉の炎症に寝冷えか…後はトーカー君に頼みなさい、話はしておきましたから」
レイス「へいへい…」
サブ「トーカー君にですよ〜?レイス君、邪魔しないでくださいね!」

-

サブ「全くレイス君は…私は外科医だって言ってるのに」
ティア「サブナック先生」
サブ「はい?」
ティア「サブナック先生、診てほしい奴がいるんです」
サブ「診てほしい奴と言いますと」

ロコ「ティアー!!やだ!このオッサンやだ!帰る!!」
ティア「ロコです…」
サブ「…嫌われたものですね、私も」

サブ「ティア君、ロコ君に何か異変があったんですか?」
ティア「ええ、明らかに普段と違う状態が続いていて」
サブ「いくら人間に慣れているとはいえ魔物、もしかしたら凶暴性が強まって」

ティア「ロコが毛玉を吐くんです」
サブ「毛玉を…ですか」
ティア「どうなんでしょうか先生、体調不良とかじゃ」

サブ「…ティア君、ブラッシングはやってますか?」
ティア「週一でやってたんですが、最近サボってて」
サブ「…ブラッシング不足ですね、最低でも一日一回はやるように」
ティア「わかりました、先生」

ティア「確かに言われてみれば、抜け毛が酷かったなあいつ」
サブ「…」
レイス「トーカー!トーカー!ごほごほ…喉が痛い!マジで痛いんだよ!!おいトーカー!!」
ティア「…あいつが喉痛いのってただの叫びすぎじゃ?」
サブ「かも、しれませんね」

サブ「全く…うちの診療所は問題人しか来ないんでしょうか」
ティア「ええ…全く、問題人が多いと嫌になりますよね」
サブ「あなたもですよティア君、うちは動物病院じゃあないんですから」
ティア「すいません…人間ですらないやつ連れ込んで」
サブ「いや、問題ないですけどね…二本足で立ってりゃ内臓の位置はだいたい同じですから」

ティア「この辺に病院ないし…ロコもここがいいって」
サブ「…ネコ仲間に会いたい、とかでしょうか」
ティア「でしょうね…」

ティア「ロコ!次の患者が来てるんだ、帰るよ」
ロコ「え〜?」
ティア「遊ぶのもいいが、それ以上は迷惑だろ!来るんだ」
ロコ「でもオレ、サイレンスちゃんとデート…」
サブ「注射されたいんですか?」
ロコ「ッ!!」

ロコ「ティア!あのオッサンこわいよ!!何でいつもあのオッサンに会わせるんだよ!」
ティア「オッサンじゃない、あの人が先生だからだ!帰るぞロコ」
ロコ「やだ!!あ!でも注射はもっとやだ〜!!あああぁ…」

サブ「ふー…さあ次の方、どうぞ」

-

サブ「ふむ…熱に立ちくらみに、頭痛がすると、体調不良のようですね」
マカ「うん…とくに頭が痛い。薬だして」
サブ「薬と言っても色んなものがありますからねぇ…どんな薬が飲みやすいですか?」
マカ「それは…」
レイス「シロップ剤でももらえばいいだろ?哺乳瓶みたいでぴったりだぜ」

サブ「レイス君、喉は治りましたか?」
レイス「トーカーに薬を塗ってもらった、もう大丈夫だ」
マカ「やめてよ頭痛いんだから、レイスは指図しないで」

サブ「じゃあ…粉薬は?」
マカ「苦いからイヤ」
レイス「300年生きといて苦い薬が飲めんのか、お前は」
サブ「まあまあ、いいじゃないですか。飲ませる手段ならいくらでもありますから」
マカ「うっ…と、ところで先生ってなんで医者になったの?」
レイス「あぁ、俺も気になってた。何故だい先生?」
サブ「ああ…成り行きですよ、成り行き、大した理由ではありません」

レイス「じゃ、その大したことじゃないなら教えてくれよ」
サブ「命もてあそべて、金貰いながら感謝されるからですよ」
マカ「…」
サブ「ご安心を、あなたたちに敵対する気はありませんよ」
マカ「じゃあ…いま地上を支配してる悪魔の事、どう思ってるの?先生」
サブ「正直魔王の契約と今やってる事って変わりませんし、回りくどいなと」
レイス「魂が金に変わっただけ、ね…魔王らしい理由だ、全く」

サブ「陛下はひとの命もてあそぶのが得意だし、人間相手に医者やればいいと思うんですよ」
マカ「でもベリアルが医者になったらサブナック先生、かぶっちゃうよ?」
サブ「大丈夫です、私がちっぽけな町医者なら陛下は医学界の大先生ですよ」
レイス「何処に行こうがトップになるんだな、あいつは…」
サブ「陛下はそういうポテンシャルがあるんですよ、残念なことに」

サブ「薬はカプセル型にしましょう、わかってるでしょうが可能なかぎり汚染が少ない水で服用を」
マカ「わかったよ、先生」
サブ「では、お大事に…」

サブ「レイス君、症状が収まったようですがパンツ一丁で寝るのは控えた方がいいですよ」
レイス「いつもはそんな事しないんだがね」
サブ「じゃあ何故、昨日はパンイチで寝ていたんですか?」
レイス「そ、それは…」

レイス「プライバシーに関わる質問はよせ!俺の勝手だ!」
サブ「そうですね、診察室で話すもんじゃありません」

-

メーデン「サブナック先生〜!」
サブ「ああメーデン君、今日はどうされました」

メーデン「視力検査を頼めますか?リリムちゃんも一緒に」
リリム「あ…先生、こんにちは」
サブ「はい、こんにちは…眼科じゃないんですけどね」

サブ「まあ暇だし診てあげますよ、どうぞ」
メーデン「わかりました!ほら、リリムちゃんも」
リリム「め、メーデンさん!でも先生、眼科じゃないって」
メーデン「視力検査してくれるって言ってるから問題ないよ、行こっ」
リリム「あっ…ああ…ちょ、メーデンさんっ!」

レイス「…嬢ちゃんにリリムも来てたのね」

サブ「はいメーデン君、これ」
メーデン「上!」
サブ「これは?」
メーデン「斜め左下!」
サブ「…これは?」
メーデン「ランドルト…」
サブ「はい、そこはわからないと言いましょうね」

サブ「うーん…2.0、相変わらずの鷹の目」
メーデン「鷹の目?」
サブ「まあ、目がいいって事ですよ…リリム君も検査に来たんですよね?」
リリム「え…ええ…」
サブ「別に迷惑ではありませんよ、どうぞ」

サブ「これは」
リリム「下」
サブ「これは」
リリム「斜め…上?」
サブ「これは」
リリム「ひ…左」
レイス「右だ」

サブ「レイス君、視力検査中に助言は禁止ですよ」
リリム「レイスさん!レイスさんも来てたんですか?」
レイス「ああ、珍しくな…目を悪くしたのか?」
リリム「メーデンさんが視力検査やらなくちゃって…そうだ!先生、私の視力はどうでしたか?」
サブ「1.0、至って平均ですね」

メーデン「半分しかない!?やっぱりメガネ必要だよリリムちゃん!」]
レイス「嬢ちゃんの目がいいだけだ、メガネは必要ない」
リリム「先生、ど…どっちが正しいんですか?」
サブ「さあ…?」

サブ「メーデン君、リリム君はまだメガネはいいそうですよ」
メーデン「…ホントに大丈夫?」
リリム「大丈夫ですよ…いやホント、大丈夫なんですって」

レイス「リリム、せっかくだし俺が、お…」
メーデン「リリムちゃん、帰りに何処か寄っていこうか」
リリム「はい!お付き合いします」

レイス「………」
サブ「…逃しましたね」
レイス「俺も帰る…先生、また何かあったら来るよ」
サブ「はい、お大事に」

サブ「ふーっ…だから私は外科医だって言ってるのに」

サブ「…いいでしょう、そのうち嫌でも血を見る事になるでしょうし」

サブ「その時に、思う存分本業をやればいいだけですよ…ふふふ」

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